映画101匹わんちゃんはクルエラがイカれ過ぎているけど、超名作。実写化も納得。見て後悔しない。【感想】
まず初めに、ディズニー映画には三つの種類があります。
誰にでもおすすめしたい名作、好き嫌いが分かれそうだけど評価は高い作品、見る必要がない普通の作品。
ディズニー作品全体として平均点が高いため、75点くらいの作品も「見る必要のない普通の作品」に入ってしまうのが恐ろしいところ。大学の評定だと良ですよ。良。
本題に戻りますが、101匹わんちゃんは間違いなく名作です。誰にでもおすすめしたいし、今後も残り続けるディズニークラシックです。
101匹わんちゃんの公開年、監督など基本情報
監督 ウォルフガング・ライザーマン/ハミルトン・ラスク/クライド・ジェロニミ
脚本 ビル・ピート
原作 ドディー・スミス
製作 ウォルト・ディズニー/ロイ・O・ディズニー
製作会社 ウォルト・ディズニー・プロダクション
日本公開 1962年7月27日
日本公開は1962年。今から約60年前ですが、今もなお語り継がれる作品というのはなんともすごいことです。ディズニー年表的には眠れる森の美女の次となっています。
眠れる森の美女と101で絵柄が一気に変わっているのも特徴の一つですね。
101匹わんちゃんが心にグッとくる理由
60年たっても色あせない素晴らしい101匹わんちゃん。今もなお人気なのはワケがあります。
悪役、クルエラがイカれてる
101匹わんちゃんといえばクルエラ。ダルメシアンの名前が一匹も分からなくとも、悪役クルエラのことは知ってる!という方も多いでしょう。
クルエラの悪役っぷりは相当。
- 毛皮好きでお金持ち
- 煙草大好き
- ダルメシアンの毛皮でコートを作るため産まれたばかりのダルメシアンを買い取ろうとする
- 買えなかったダルメシアン15匹は子分に盗ませる
- 盗んだり買ったりでダルメシアンの子犬99匹を集める
- コートを作るためダルメシアン99匹を子分に殺させようとする
ディズニーの悪者って、愛とか嫉妬とか、悪者になっても仕方ない部分が垣間見えることが多いので、ちょっと同情したりかわいそうに思ったりするものです。
クルエラは違います。完全に私利私欲。動物の毛皮が好き。それだけで悪者になります。私利私欲だけでアメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100の39位に選ばれます。
クルエラがどこがイカれてるのかといえば、徹底したやり返そう精神。
もともとクルエラと主人公の恋人アニータは同級生。アニータが飼っているダルメシアンに子供が生まれると知ったクルエラは、子犬のダルメシアンを強引に買い取る約束をしていました。ですが、毛皮のためだけに子犬が買い取られることが分かりきっているアニータ夫妻は、クルエラに売らないことを決意。売ってもらえなかったクルエラは激怒。売ってくれないならばと、子分の手を使ってアニータのダルメシアンの子を盗みに行かせる……といった内容。
ダルメシアンの毛皮がどうしても欲しいからアニータのダルメシアンを盗みに行くのならば少しは納得できるものですが、クルエラはほかのところからすでにダルメシアンを84匹飼いそろえているんです。84匹もいればコートを作るのに十分。でも、アニータに断られた悔しさと憎しみだけで、ダルメシアンを盗ませます。
そして、ダルメシアンが入ったトラックを見つけると谷底に子犬もろとも落とそうと企み車をトラックにぶつけます。
毛皮がほしい→アニータに断られたからダルメシアンを盗む→ダルメシアンが逃げ出したから皆殺し
と、感情のままな感じか狂ってる。
そこらへんも人間臭いのですが、何よりも人間臭く卑怯なのが子分に盗ませる点。しかも、革をはぎ取らせるのも子分。自分の手は一切汚さず、ダルメシアンの毛皮のコートをつくろうとたくらみます。
警察に捕まらないためにあまり速度を出さないよう部下に注意する点もなんとも小ずるくイカれています。
ちょっとも周りにいそうな狡さがむしろクルエラのイカれ具合を助長しており、恐ろしいの一言です。
ちなみにクルエラは元は美人だったらしいですよ。
飽きないストーリー
ストーリーが飽きるかどうかは重要な要素な気がします。この映画は71分。最近の映画は基本的に90分ほどはありますから、それに比べると短いです。
そのせいか、ほとんど飽きずに見れました。
場面も頻繁に変わります。
- ロジャーは芸術家で独身
- ロジャーの犬がアニータと引き合わせる
- 二人が結婚→クルエラ登場
- 15匹のダルメシアンが産まれる
- クルエラが奪いに来る
- ロジャーとクルエラがけんかして激怒
- 15匹がクルエラの子分に奪われる
- 親犬二匹が15匹を探すたびにでる
……と、前半だけでもこんなに濃密。
上映時間も時代も作風も違うモアナと比べるのはかわいそうですが、全然違いますね。
「飽きる飽きない論争」は、単に話が面白いか否かではありません。もちろん、飽きない映画に最高潮に盛り上がるクライマックスは必要不可欠ですが、クライマックスが一級品でも飽きる映画は多いもの。
それこそモアナやポカホンタスなんかは、クライマックスこそ面白いですが、飽きないかといわれたら疑問。
飽きない映画は場面転換が多い映画。そう定義できると思うんです。飽きることを許さない映画の代表作は、最近だと君の名は。
スマホ世代特有の飽きっぽさに太刀打ちするため、キャラクターや背景が動かない時間を極端に減らしたそうです。
101匹わんちゃんはそこまで過剰ではありませんが、ストーリーによる場面転換の多さと、クルエラや犬が走るシーンやカーチェイスの多さにより、飽きることがほとんどありません。
かわいいわんちゃん
最後に犬のかわいさ。
可愛すぎる。見ていて楽しいか否かはキャラの良さにかかわってきますからね。ストーリーもくそもないアニメが流行るのは、基本的にキャラのかわいさだけ。
101匹わんちゃんは、かわいさにおいては一級品。
101匹わんちゃんコーデなんていうものがあるくらいです。
グーグル検索するとこんなに。めちゃくちゃかわいい。
101匹わんちゃんの感想まとめ
101匹わんちゃんは悪役、ストーリー、キャラの可愛さが合わさった超名作。
一度は見てほしい作品ですから、三連休にぜひ見てください。