黒髪公民館

邦ロックやディズニー映画の感想、気になったものを紹介するブログです。熊本の大学生です。

トイ・ストーリーはすごすぎる。何もかもが伏線で出来ている。【感想】

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名作ぞろいのディズニー映画。中でも、ディズニーピクサー史上最高傑作と言われている作品はトイ・ストーリー
20年以上前の作品だというのに、いまだに最高傑作と言われているのも納得するくらい、ストーリーがすごい。こんなにも全部のシーンに意味があり、伏線が張り巡らされているのは見たことがない!

 

今日はそんなトイ・ストーリーを紹介していきます。
今回の記事は多大なネタバレを含みますので、トーストーリー1を一度も見ていない方は注意してください。
一度見た方はこの記事を見て、もう一回トイストーリーを見てみてください。

ピクサー最新作、リメンバー・ミーの感想はこちらです。

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トイ・ストーリーの制作会社、主題歌など

監督  ジョン・ラセター
脚本  ジョス・ウィードン/アンドリュー・スタントン/ジョエル・コーエン/アレック・ソコロウ
製作  ラルフ・グッジェンハイム/ボニー・アーノルド
主題歌   「君はともだち」
製作会社 ピクサー・アニメーション・スタジオ
公開     1996年3月23日

ピクサーアニメーションとディズニーの共同制作の映画としては、初めての作品。
また、世界初のフルCGアニメーション作品となっています。

 

もちろん、今のアニメほどリアルではないですが、背景やおもちゃは結構リアル。
全体的にCADっぽく、ジャパネットたかたのOPを思い浮かべますね。

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CADは土木建造物や建築などの設計で使う、2Dを3Dにする技術です。

CAD - Wikipedia

 

主題歌は「君はともだち」。バナナスクールの主題歌にもなっていますし、時々聞くことがある歌です。もちろん、アカデミー歌曲賞もゴールデングローブ賞も受賞しています。

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ストーリーがすごすぎる

確かにたくさんのおもちゃが出てきており、どれもディズニーストアなどでは売れ筋商品ですが、トイストーリーのはただのキャラ映画じゃありません。

 

もっとも魅力的なのがストーリーです。

常にクライマックスを想定された作り

小説であれ漫画であれドラマであれ、ストーリーが素晴らしい作品はクライマックスから作られているものです。デスノートやワンピースなんかが代表的ですよね。

 

トイストーリーにおけるクライマックスは

  • ウッディとバズが仲間のもとへ帰る

ウッディとバズが仲間のもとに帰るためには大きく分けて三つの条件があります。

  1. 外の世界を生き延びる
  2. ウッディとバズの協力
  3. シドの撃退

トイストーリーは全体において、この三つを引き立てせる伏線が張りまぐらされているのです。

 

まずは状況説明のシーン。おもちゃたちの舞台で、主人公はウッディというカーボーイのおもちゃ。おもちゃたちはウッディにより統率が取られている状況が示されます。
どうしてウッディがリーダー的存在なのか。それはウッディがアンディに一番気に入られているから。持ち主が一番気に入っているおもちゃが、おもちゃ界ではリーダーになることが分かります。

 

また、始めのシーンでおもちゃたちの脅威は特になく、平和だということも示されています。(条件1の伏線
そんな平和そのものだったおもちゃの世界が少し騒々しくなります。もう少しでアンディの誕生日。誕生日になると新しいおもちゃがやってくるため、おもちゃヒエラルキーの崩壊が起こる可能性があるためです。

 

そこでやってきたおもちゃがバズ。

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バズはスペースレンジャーという、大人気のおもちゃ。ウッディと違い非常に近代的。

現在一番お気に入りのウッディはソワソワし始め、ついつい新入りのバズにきつく当たります。(条件2の伏線

 

窓の外にはおもちゃ殺しのシドと言われる、アンディの横に住む少年が見えます。
シドは兵隊のおもちゃにダイナマイトの花火を括り付け爆発させます。その光景を目の当たりにしたバズと視聴者は、一歩外の世界にでると同じ目に合わせられるという危機感を覚えるのです。また、シドとがトイストーリーにおける敵だというのも理解。(条件1、3の伏線

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バズが来たことにより、日に日に自分の居場所がなくなることを恐れたウッディは、バズをベッドの下に落としそうとたくらみます。
そのとき、様々な偶然が重なり、バズは窓から外へと落ちていく。
一部始終を見ていたおもちゃたちからはウッディがバズを窓から落としたと言われ、おもちゃ殺しは友達じゃないと追放。殺すつもりはなかったといっても信じてもらえないウッディは、バズとは仲が良かったことを証明しなければならなくなりました。(条件1,2の伏線

 

まだまだ序盤ですが、めちゃくちゃ張り巡らされている伏線。
こんな感じで、トイ・ストーリーはエンディングにすべての線がむずびつくように作られているのです。

感情移入しやすいストーリーとキャラ

ストーリーにおけるすごさとして、もう一つがキャラクターの魅せ方。

主人公のウッディとバズは対照的です。

ウッディ

ウッディ

バズ

バズ
  • 古風で人型。少し古臭いおもちゃのウッディ
  • 宇宙服を着た近未来的なスペースレンジャーのバズ

どちらも同じくらい活躍できそうですが、絶対にウッディが主人公じゃなければトイストーリーは成功しないでしょう。

 

ウッディは見た目ももちろんですが、考え方も人間らしい。卑怯で器が小さく、ヒエラルキー思想が高い。こんなタイプは、上手くいっているときは良いですが、一度こけるとなかなか這い上がれない。
子どもの世界でもヒエラルキーやいじめはありますし、多くの人にウッディの気持ちがなんとなく共感できるでます。

 

バズが来たことにより、ベッドカバーやポスターなど、もともとは自分の居場所だったところが減ることで焦る描写も、自分はもう必要とされていないと思い落ち込む姿もストーリで描かれています。

 

おもちゃの世界という、入り込むことが大変そうな設定ですが、限りなく人に近い形のおもちゃにすることと、大げさに人間味を出すことで、作品にのめり込ませられます。

 

実際にトイストーリーに出演したおもちゃはこれまでの何倍も売り上げを伸ばしたそうです。(ポテトヘッドなど)

トイ・ストーリーの感想まとめ

初めてのフルCGということで、映画史に今後も残り続ける作品ですが、ストーリーやキャラも素晴らしい作品です。
映画に限らず、小説や漫画など、物語を作り人は何度もみて学ぶべき作品です。

 

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